- 声優専門学校に入学したいんだけど、どんな雰囲気?
- 声優専門学校に入学してから気をつけることってなに?
- 声優専門学校に在学中にやっておくべきことが知りたい
声優専門学校に通いたい方、通う予定の方が実際の専門学校で過ごす学生生活を完璧にイメージすることはむずかしいです。
つまりそれは入学後に気をつけることや、やるべきこともよく分かっていない状態だといえます。
なにも分からない状態で入学して、途中から気をつけることややるべきことに気づくよりも入学前に理解しているほうが絶対に良いですよね。
最悪のパターンだと卒業する頃に「あれをやっておくべきだった…」と後悔するなんてこともありえます。
僕は声優歴10年以上の男性声優chikamichiです!
僕自身も声優専門学校から声優の勉強をスタートしました。
入学当初はよく分からないことも多く、ただがむしゃらに毎日頑張っていたわけですが、今思い返してみると「無知だった分、遠回りもしたな」という印象です。
そこでこの記事では、声優専門学校を卒業して声優になった僕自身の経験にもとづいて、専門学校に入学後に気をつけること、やっておくことをまとめて解説します。
- 声優専門学校は授業が声優に関することばかりな学校
- 声優専門学校に入学後に気をつけたい3つのこと
- 声優専門学校に在学中にやっておくべき3つのこと
この記事を読めば、声優専門学校で周りと差がつく学生生活を送る方法が全て分かります。
声優専門学校は授業が声優に関することばかりな学校
声優専門学校は文字通り、声優の勉強を教える学校です。
- 月から金まで毎日授業がある
- クラス単位で授業を受ける
つまり、中学校や高校と同じような学習スタイルです。
ただし授業の内容は声優になるために必要な内容が中心。
また、同級生は全員「声優になる」という目的意識を共有しています。
さらに声優関連(アニメ・ゲーム)の趣味も共通していることが多いので、公私ともに楽しい学校生活をおくることができます。
「同じ目標をもった友人ができる」のは声優専門学校の大きな魅力のひとつ。
僕自身も声優専門学校で「声優を目指す友人」がはじめてできました。
声優専門学校に入学後に気をつけたい3つのこと
声優専門学校に入学後に気をつけたいことを3つ解説していきます。
注意①:勉学以外のことに夢中になりすぎない
声優専門学校での日々はぶっちゃけとても面白いですし、有意義な時間が過ごせます。
ただし面白さにかまけて、声優の勉強がおろそかになる方がかなり多いのも事実。
声優になるための勉強はとても楽しいでしょう。自分の好きなことをやっているのだから当たり前の話です。
「だったら、声優の勉強がおろそかになることはないんじゃない?」と疑問に感じる方もいると思います。
しかし入学後にはたくさんの誘惑が待っているのです。その誘惑に負け、勉強がおろそかになる方が続出します。
声優の勉強をおろそかにさせる誘惑にはこういったものがあります。
- 趣味の合う友人や恋人と遊ぶ
- 中学・高校時代よりも自由になった生活を楽しむ
- アルバイトでお金をたくさん稼ぐことに夢中になる
このような声優の勉強以外のことに夢中になりすぎないようにしましょう。
といっても、「学校の授業や部活は好きだけど、ゲームや漫画と比べるとゲーム・漫画が勝っちゃう」みたいな感覚って誰でも経験があると思います。
声優専門学校でも同じです。声優になりたいし、声優の勉強も好きだけど、いつの間にか声優の勉強が二の次になって趣味やあそびに時間を費やしてしまう方が本当に多いです。
この状態に陥ってしまうと声優になることがむずかしくなってしまいます。
もちろん「友人と遊ぶな、趣味の時間を設けるな」というわけではありません。そういった経験ができることも専門学校のメリットです。
しかし、常に一番の目標は「声優になること」。これを忘れずに学校生活をおくりましょう。
注意②:声優専門学生の目標は声優事務所・声優養成所
声優専門学校に入学する理由は声優になるためです。言い換えると声優事務所に所属したり、有名な養成所に入所するためといえます。
声優専門学校では声優事務所や養成所の採用基準を超える声優になるために演技などを学びますが、その際に声優専門学校も学校なので授業ごとに成績がつけられます。
しかし、声優専門学校の成績を目標にしてはいけません。
なぜなら声優専門学校で良い成績を修めたからといって、絶対に声優になれるわけではないからです。たとえ専門学校で学年トップの成績をおさめても、声優事務所に認められなければ意味がありません。
ところが声優専門学校の成績が良いからと安心したり、慢心する方が多いです。声優専門学校は通過点であって、ゴールではありません。
声優専門学校の成績を真に受けない
僕のオススメは声優専門学校の成績は気休め程度に考えるという方法です。
声優専門学校の成績が良いほど、声優事務所に所属しやすいというような比例の関係はありません。
なぜなら専門学校の成績は1年間の集大成であり、1年間のがんばりや授業態度なども含めて講師が判断しているからです。端的にいうとマジメな学生ほど成績に加点ボーナスが入ります。
授業の出席状況なども成績の判断基準になっているので、純粋な声優としてのポテンシャルだけで決められた成績ではないといえます。
そして声優事務所や声優養成所のオーディションは基本的に一発勝負です。あなたの隠れた才能・個性を専門学校の講師は1年~2年の間に発見できるかもしれませんが、たった一度のオーディションだけでは審査員が気づかない可能性があります。
- 専門学校の成績:長期的な評価で決定
- オーディション:一発勝負の評価で決定
専門学校で良い成績を取ることと事務所オーディションに合格することは全くの別ものです。審査項目も審査期間も違います。
なので声優専門学校の成績が良いからと安心せずに、声優事務所や声優養成所のオーディションを目標に勉強を続けましょう。
注意③:声優専門学校を卒業できる状況にする
せっかく声優専門学校に入学したのであれば卒業できるようにしましょう。
というのも、声優専門学校を途中で辞めてしまう方がたくさんいるからです。
辞める理由として多いのがこれらの理由です。
- 声優の勉強以外のことに夢中になる
- 声優になるための練習が辛い
声優になることだけが人生じゃありません。なので他にやりたいことができたり、やってみて苦手だと思ったのなら辞める選択をするのも間違いではないでしょう。
ただし、「朝起きられない」や「今日は気乗りしない」みたいな理由で徐々に専門学校からフェードアウトするのはもったいないです。
声優専門学校を卒業する条件は「授業時間数」と「試験の成績」の2つだけ
声優専門学校を卒業するには2つの条件をクリアしなければいけません。それは「授業時間数」と「試験の成績」です。
授業時間数
声優専門学校では定められた授業時間数よりも多く授業に出席していないと、成績がどれほど優秀でも卒業することができません。
- 国や都道府県に認められた専門学校(認可校)の進級条件:年間の授業時間数が800時間以上
⇒1年で800時間は授業を受けないと進級できない
- 国や都道府県に認められた専門学校(認可校)の卒業条件:総授業時間数が1700時間以上
⇒2年間で1700時間の授業を受けないと卒業できない
年間800時間で進級できますが、実際は卒業するために年間850時間(1700÷2=850時間)は授業を受ける必要があります。
当然、声優専門学校側も年間の授業時間が850時間を大幅に超えるようにカリキュラムを作成しています。病欠などで学校を休んだ場合に進級・卒業できなくなるのを防ぐためです。
なので、普通に専門学校に通っていれば授業時間数が足りないなんてことにはならないので安心してください。
試験の成績
声優専門学校では各授業ごとに試験をおこなって成績がつけられています。その成績が一定以下だと課程修了が認められずに卒業できない場合があります。
といっても試験の成績が原因で卒業できないことは基本的にありません。なぜなら試験の成績が悪くても、追試などの救済処置をおこなってくれるからです。
要約すると、声優専門学校を卒業するためにはきちんと授業を受ける。この一点を守っていれば間違いなく卒業できます。
声優専門学校に在学中にやっておくべき3つのこと
声優専門学校に在学中にやっておくべきことを3つ解説していきます。
やること①:周りの同級生と比較する習慣
声優専門学校の同級生と自分を比較する習慣をもちましょう。
声優の鍛錬は短期間で結果が見えにくいです。日々進歩はあっても、その進捗が早いのか遅いのか自分ひとりだと判断がどうしてもむずかしくなります。
そういったときは周りの同級生と比較することで自分の現在の状況が把握しやすいです。
自分のことを自分自身で理解するのは案外むずかしいですが、他の人の良い点・悪い点って分かりやすいですよね。
一度、同級生を経由することで自分の優れた点や弱点を把握することができます。
周りと比較する方法は他人を注意深く観察する目を養う効果もあります。「技術は目で見て盗め」という言葉もあるように、演技を上達させるには観察眼も必要になるのです。
意識的に周りと比較することで、周りに目を向ける時間も自然と長くなっていきます。
同じく声優を目指す仲間がたくさんいる声優専門学校ほど、周りと比較することに適した場所はありません。
やること②:声優事務所や声優養成所のリサーチ
声優専門学校を卒業後の進路である声優事務所や声優養成所のリサーチを絶対にしましょう。
専門学校で声優の勉強をして卒業すれば声優になれるわけではありません。声優事務所や声優養成所に所属することで、あなたが思うような声優になることができます。
つまり正しい事務所選び、養成所選びをしないとあなたのなりたい声優にはなれません。
なぜなら、声優事務所ごとに得意な仕事のジャンルが違うからです。
- アニメに強い声優事務所
- 外画に強い声優事務所
- ナレーション特化の声優事務所
- 顔出しの仕事に精力的な声優事務所
こういったように同じ声優事務所といっても、各社で得意不得意がはっきりと違います。
たとえばアニメに出演するような声優になりたいのに、ナレーション特化の声優事務所を選択するのは需要と供給が一致していない状態でもったいないです。
自分の思い描く声優像を叶えられる声優事務所・声優養成所をきちんとリサーチする必要があります。
声優専門学校では事務所選びや養成所選びの相談もできるので、ぜひ活用してあなたに合った声優事務所・声優養成所を見つけましょう。
やること③:逃げぐせ・サボりぐせをなおす
逃げぐせ、サボりぐせがあると自覚がある方は必ずなおしましょう。
声優専門学校を卒業できない原因は自ら辞める以外だと、必要な授業時間数に届いていないという理由がほとんどです。
たまに風邪をひいて、数日休む程度は大丈夫です。しかし「朝からの授業が面倒くさい」や「今日の授業内容は嫌いだから休もう」なんて逃げぐせ、サボりグセが発動すると卒業がむずかしくなります。
逃げぐせ、サボりぐせは一度経験してしまうとなかなかなおりません。「今日ぐらいは学校を休んでもいいか」といった自分ルールは絶対につくらないようにしましょう。
すでに逃げぐせ、サボりぐせがある方は全力でなおしてください。
声優になるためには逃げぐせ、サボりぐせ、ダメ、絶対です!
通いたい声優専門学校がまだ見つかっていない方、これから探そうと考えている方はぜひこちらの記事もご覧ください。