- 自分の声に自信がなくても声優になれる?
- 自分の声質が声優に向いていない
- 自分の声に自信をもつ方法が知りたい
声優を目指したり、声優の勉強をする中で「自分の声って声優に向いていないんじゃないか…」と考えてしまう方は非常に多いです。
僕は声優歴10年以上の男性声優chikamichiです!
僕自身も声優の勉強を始めたころは自分の声に自信がありませんでした。
自分で自分の声を肯定できないとテンションは下がるし、練習のモチベーションも下がって悪循環に陥ります。
そこでこの記事では、自分の声質が声優に向いていないと感じている方の悩みを解消する方法を詳しく解説します。
- 自分の声に自信がない方でも声優になれる
- 声優に向いていない声質なんて存在しない
- 発声練習で自分の声に自信がもてる
この記事を読めば「自分の声質が声優に向いていない」なんて考えが間違いだと分かります。
自分の声に自信がない方でも声優になれる
初めに結論からいいますが、自分の声に自信がなくても声優になることはできます。
なぜなら自分の声に自信のなかった声優はたくさんいるからです。子供の頃に自分の声が嫌いだったという声優は案外多いです。
ためしに声優のインタビュー記事などを調べてみてください。自分の声にコンプレックスを抱えていたというエピソードを語っている声優がたくさん見つかると思います。
声優の勉強を始めたころは誰もが「自分の声は魅力的ではないのではないか?」と不安になるものです。しかし実際に声優になった方たちは自分の声に絶対的な自信があった方ばかりではありません。
なので声優の夢を追いかけ始めた方が自分の声に自信がもてなくて、夢をあきらめるなんて必要はないので安心してください。
声優に向いていない声質なんて存在しない
声優に向いていない声質など存在しません。なので自分の声質が声優に向いていないと感じる方は間違っています。
その理由を説明する前に、まずは「声質」という言葉の定義があいまいなので、この記事での「声質」という言葉の意味を定義します。
- 地声(素の声)の音の高さ
⇒高音や低音、中低音など
- 地声(素の声)の音の雰囲気
⇒甘い声、渋い声、大人っぽい、子供っぽいなど
「低音の響く声」や「子供っぽく聞こえる声」は声質に含みますが、「大きい声」は声質には含みません。(大きい声は後天的な訓練で手に入るから)
自分の声質に自信がない方は極端に声が高かったり、低すぎたり、声に特徴がないと感じたことが原因で自信がなくなっていった場合が多いと思います。
では逆に質問しますが、声優に向いている声質ってどのようなものでしょうか?
これが説明できないとあなたは答えのない問いに延々と悩まされることになります。
声優に向かない声質はない=声優に向いた声質もない
たとえばアニメの主役やヒロインに多い、俗にいうイケメンボイスや萌え声みたいなものが声優に向いた声質だというのなら間違いです。
それはメインキャラに向いている声質であって、声優に向いている声質ではありません。しかもこれはアニメに限った話です。
- 外画吹替の現場ではアニメっぽい声質(萌え声など)は敬遠されてしまいます。なぜなら声に現実味がないと実写の役者が話している感覚が薄くなるからです。
- ナレーションでも高級な商品・サービスを取り扱う案件だとアニメっぽい声は敬遠されます。若者感や低価格、真実味が薄いといったイメージを感じやすいからです。
つまり、なにかの分野に向いた声質というのはなにかしらの分野に向かない声質でもあるわけです。
実際には、上の図以外にも声質の判断基準は無限にあります。
- 現実感(リアリティ)⇔非現実
- 高級感⇔低価格、親しみやすい
- 日常感⇔非日常感
- 仕事感⇔プライベート感
- 緊張感⇔リラックス
- 大人向け⇔子供向け
- フォーマル⇔カジュアル
- 開放的⇔閉鎖的
- 怖い⇔優しい
- 知的さ⇔おバカ
きっとあなたの声もなにかしらに特化した声質をもっています。それでも「自分の声に特徴がないな」と思っている方は主観が強すぎてまだ気づいていないだけです。
そんなときは家族や友人にあなたの声の雰囲気について聞いてみましょう。今まで気づかなかったあなたの声の特徴を発見できるはずです。
自分の声に自信がもてず、「誰々さんの声で生まれれば」とか「もっとアニメ声が良かった」と思ってしまうのは完全に隣の芝生は青く見える現象でしょう。
あなたは他の方の声質をうらやむかもしれませんが、他の方からすればあなたの声質がうらやましいなんてことは珍しい話ではないのです。
発声練習で自分の声に自信がもてる
自分の声に自信がもちたいなら発声練習を継続するのがオススメです。「声質」は生まれもったものなので基本的に変化しませんが、「声の質」は鍛錬で向上させることができます。
この記事での「声の質」という言葉の定義をします。
- 声の大きさ:声量が大きいと単純に聞き取りやすくなる
- 声の通りやすさ:声を遠くまで飛ばせると伝えやすくなる
- 声の明瞭さ:声がクリアだと言葉が相手に伝わりやすくなる
こういった声の質を上げることで、同じ声質でも何倍も表現豊かに話すことができます。
本来、声優は「声質」をどうにかするのではなく「声の質」を向上するために注力すべきです。
発声練習を継続し続ければ、声に必ず変化が生まれます。その変化が自分の声に自信をもたせてくれるでしょう。
「声質」は人それぞれですが、声質自体に良い悪いは存在しません。そのことをいち早く理解して、「声の質」を向上させることに時間をつかいましょう。
発声練習を継続していると周りの方にも気づいてもらえるほどに自分の声が生まれ変わっていますよ。
「声の質」を向上させるのにオススメな練習をまとめた別記事もよろしければ読んでみてください。