- 声優を目指す中高生が学生の間にやるべきことってなに?
- 声優を目指すなら学校の勉強は意味がない?
- 声優の勉強を本格的に学ぶ前から自主練しておきたい
最近では人気職業ランキングで声優が上位に食い込むなど、職業としての声優の知名度が上がってきた印象を受けます。
その結果、中学生や高校生の頃から明確に声優を目指す方が非常に増えました。
しかしそれと同時に、声優を目指す中高生の方が「学生の間に何をやっておくべきか」や「どんな練習をすればよいか」と悩む機会も増加したと思います。
僕は声優歴10年以上の男性声優chikamichiです!
僕自身も声優のレッスンを本格的に受けるまでは、声優になるために何をすべきなのか、さっぱり分かっていませんでした。
早い時期から声優を目指すということは、そのぶん早くから行動に移せるというメリットがあります。
そのメリットを活かすためにも、独学でも無駄のない方法で声優になるためのノウハウを知りたい方は多いはず。
そこでこの記事では、中高生の方に向けて、学生期間中にやっておくべきことや独学でも基礎力をアップできる練習などを紹介します。
もちろん、小学生の方も必見の内容です。
- 声優志望の学生は第一に学生生活を満喫しよう
- 学校の勉強は声優になってからでも役に立つ
- 初心者にオススメの基礎力をアップさせる練習メニュー
この記事を読めば、声優の勉強を本格的にスタートする前から基礎を固めることができます。
声優志望の学生は第一に学生生活を満喫しよう
声優を目指している中高生が、最も力を入れるべきことは学生生活を満喫することです。
なぜなら、学生生活は学生の間にしか経験することができないからです。
極端な話をすれば、声優の勉強はいつでもできますが、中学・高校での日々は学生の間にしか経験できません。
「でも、学生生活を満喫することと声優にどういった関係があるの?」とクエスチョンマークが頭に浮かんだ方もいらっしゃると思います。
意外と感じるかもしれませんが、学生生活を満喫することは声優を目指すうえで、とても大切なことなのです。
なぜなら、アニメや漫画のキャラクターはティーンエイジャー(10代の少年少女)が多いからです。
たとえば、アニメや漫画の主人公たちの年齢って何歳ぐらいが多いですか?
だいたいの作品では、高校生や中学生くらいのキャラがメインを担っていることが多いと思います。
とくに少年漫画系の作品や少女漫画系の作品はこの傾向が顕著です。
さらに、現実世界が舞台の作品では、肩書きが高校生や中学生のキャラがほとんどです。
(理由はいろいろありますが、学生という身近な要素が加わることで親近感が生まれ、感情移入しやすくなるなどの効果があるのだと思います)
現実世界が舞台となっている作品の設定例を挙げると、
- 「高校生」+「野球部」
- 「高校生」+「異能力者」
- 「中学生」+「魔法少女」
- 「中学生」+「アイドル」
こういったものがあります。
「野球部」などの現実的な設定や、「異能力者」などの非現実な設定であっても、現実世界が舞台の作品だと「学生」という要素が高確率でついて回ってきます。
つまり、学生という設定を上手く演じることは、声優を目指すうえで、絶対に避けて通れない要素なのです(とくにアニメ声優を目指す方)。
そのためには、実際に学生生活を経験するのが手っ取り早いでしょう。実際の経験から演技を構築することは、リアルな演技に近づく一番の方法だからです。
「声優になるためには、発声練習やアフレコ練習の時間を優先すべきじゃないか」と考える方もいると思いますが、学生生活を投げ出してまで、声優の練習に没頭する必要はありません。
学生生活を楽しみつつ、声優になるための練習も並行しておこなうくらいに考えておきましょう。
急がば回れの精神で、人生経験を積むことも役者として大切なことなのです。
毎日の授業や、友達との会話、部活動、登下校の風景やアルバイトなど、学生の間にしか味わえない感覚はたくさんあります。
現在、中学生や高校生の方はその感覚を合法的に経験できるわけですから、それを放棄するのはもったいないです。
声優を目指す中高生の方は、ぜひ学生生活を満喫することも大切だと覚えておいてください。
学校の勉強は声優になってからでも役に立つ
中学、高校で学ぶ勉強は声優になってからでも、とても役立つので学生の間は頑張って勉学に励むことをオススメします。
学生の本分といえば学業ですが、「声優になるためには学校の勉強って意味がないんじゃ?」と思っている方も正直多いと思います。
僕も学生の頃に「大人になっても、この公式を使う機会は絶対ない!」と思ったことは多々ありますし、声優と学校の勉強に直接的な繋がりを感じることがむずかしかったのも事実です。
しかし、声優になってから「学校の勉強を頑張っていて良かった」と思えるタイミングは案外多かったです。
とくに国語と社会の勉強は声優になってからも、役に立ってくれました。
国語の読解力は演技力を養うためにもオススメですし、社会などの知識を暗記する科目の内容は一般教養として、大人になってからでも求められる機会が結構あるからです。
僕は、中学・高校の勉強をある程度やっておくことは、声優を目指すうえでも有利に働くので必要だと考えています。
学校の勉強が声優になるためになぜ必要なのか?を詳しくまとめた別記事がありますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
初心者にオススメの基礎力をアップさせる練習メニュー
中学生や高校生の間から、声優の勉強をしたい方に向けて、演技初心者が独学でできる練習メニューを紹介します。
練習メニュー自体は別記事になっていますので、下のリンクカードからどうぞ。
この練習メニューは、演技未経験で「演技ってなに?」といった状態からでも始められることと、他人から助言を頻繁に受けなくても迷わず練習し続けられることを重視しました。
なぜなら演技の基礎が分かっていない状態だと、一般論的に演技指導しても理解しづらい点が続出するからです。
それに加え、ひとりひとりの演技の進捗状況を確認しながらでないと、細かい指導をすることはむずかしいからです。
なので、今回の練習メニューは独学でも理解しやすい「発声の質を上げる基礎練習」がメインとなっています。
「演技が上手くなる練習が知りたいんだけど…」と考えている方もいるかもしれませんが、初心者のうちは基礎練習をしっかりとすることをオススメします。
なぜなら、発声のレベルが低い状態だと自分の思った通りに演技することがむずかしいからです。
たとえば、息が浅いとパワフルな演技が物理的に不可能ですし、声の響きが悪いとセリフが不明瞭になるなど、演技のクオリティが下がる原因になってしまいます。
脱初心者のカギは「発声の向上」といっても過言ではありません。
場所をあまり選ばず、自宅でもできる練習メニューになっていますので、ぜひ習慣化してみてください。
演技が上手くなるコツが知りたい方は、演技の組み立て方を簡単に解説した別記事があるので、参考にどうぞ。
声優の勉強を本格的に始めるなら環境を整えよう
中学生や高校生の間は、住んでいる地域によって本格的に声優の勉強をスタートするのがむずかしい場合も多いです。
なので、中高生の間は独学で始めてもブレにくい練習や、演技の引き出しを増やすために学生生活を満喫する、学業に集中することに時間を使うことをオススメします。
僕自身は、高校卒業後から本格的に演技の勉強をスタートしてプロの声優になりました。
声優の勉強を始めるのは早いに越したことはありませんが、スタート時期が遅いからと焦る必要は絶対にありません。僕自身がその証明です。
年数よりも密度が大事だと僕は考えています。どれだけ効率よく取り組めるかが重要なのです。
演技の練習を始めるタイミングは、本格的に声優の勉強をスタートしてからでも遅くはありません。
しかし、ひとつだけ守らなければいけないことがあります。
それは独学だけでプロの声優を目指すという考えを捨てることです。独学だけで演技が伸び続ける状態を維持するのは現実的ではありません。
演技経験のある方に師事して、演技法をしっかりとレクチャーしてもらうことは必須です。
そういった環境を用意するためにも、最終的には声優専門学校や声優養成所で学ぶことを視野に入れて、人生設計を組み立てましょう。
独学だけで声優になろうと考えると、高確率で遠回りになってしまいます。
声優業界とのコネクションを持つためにも、声優専門学校や声優養成所で学ぶことはオススメできます。
声優専門学校や声優養成所を選ぶ際に、自分に合った学校、養成所を選ぶ方法をまとめた別記事がありますので、興味のある方はぜひご覧ください。