- 人前で緊張しないようになりたい
- 緊張を和らげる方法が知りたい
- どのくらいの緊張ならセーフなのか知りたい
この記事を書いている声優のchikamichiと申します!
「将来、声優になりたいけどすぐに緊張する体質が心配」や「養成所で演技を披露するときに緊張してしまうのを改善したい」と悩む人は案外多いです。
という僕自身も昔からすぐに緊張するタイプで、正直今も緊張しやすいメンタルのままです(簡単に人間の性格って変わりませんからね)。
しかし声優の仕事に関していえば、緊張に飲まれる経験はここ数年ありません。
これは緊張を抑えるテクニックのおかげです。なので、緊張しないために根性や性格を鍛える必要は無いと僕は考えています。
そんなことよりも緊張に対する考え方を少し変えるだけで、緊張に困らされる機会はグッと減ります。
あなたも緊張を抑えるテクニックを身に着けて、緊張と上手く付き合いましょう。
- 緊張するのは当たり前だから気にしない
- 緊張を抑える5つの方法
- 緊張感で集中力を上げよう
この記事を読めば、心臓バクバクで演技に集中できない!なんて状況から脱却することができます。
緊張するのは当たり前だから気にしない
この記事に辿り着いた人の大半は「緊張はいけないことだから緊張しない人間になりたい」と考えているかもしれません。
しかし大前提として、緊張することは悪いことではありません。なぜなら緊張は誰にでも起こりうる自然な反応だからです。
「緊張で汗をかく」「顔が赤くなる」「心臓の鼓動が速くなる」などの現象は全て、生物としての当然の反応です。
それを意識的にゼロにすることは不可能ですし、無理に消し去ろうとすると更なる緊張を生む悪循環に繋がってしまいます。
緊張を無くそうと考えると、悪循環にハマってしまいます。
それならば初めから「緊張するのは仕方ない」と割り切りましょう。
緊張が蓄積される悪循環には陥らずに済みます。まずは緊張することは当たり前と開き直って、過度に気にしないようにしましょう。
緊張を抑える5つの方法
緊張を無くすことは無理でも、緊張を抑える・和らげる方法はあります。
緊張を抑える効果がある5つの方法をまとめました。
①緊張して当たり前と開き直る
先に説明したように、緊張の悪循環に陥らないためには緊張して当たり前と思うようにしましょう。
緊張が更なる緊張を生んで、不安に支配されてしまうのはもったいないですからね。
緊張して当たり前という考え方は緊張を抑えるうえでも効果があります。
例えば、あなたは走った後に息があがることを不安に感じませんよね?
なぜなら、それが当たり前の事実だと受け入れているからです。
緊張に関しても「不安になる状況だと緊張するのは当たり前」だと思っておけば、緊張していることに不安を感じることは無くなるはずです。
緊張して当たり前という考え方を徹底しましょう。
②内容を想定して事前準備をする
人は準備不足の状態で物事に取り組むときにも緊張が生まれます。
やっている途中に「もっと準備しておけば良かったな」と後悔が生まれ、それが緊張につながるのです。しかし、このケースの緊張の解決法はとても単純です。
それは事前準備を入念にする。これだけです。
本番で「準備不足だった」と後悔しないように、前日までに必要な準備をリストアップして実際に準備しましょう。
そうすることで当日に準備不足による焦りが生まれなくなり、緊張も生まれません。
さらには「準備をしっかりした」という事実が自信を持たせてくれるという効果もあるので、ぜひ入念に準備することを習慣化させましょう。
③未経験を本番までに体験しておく
自分が未経験なことに直面しても、緊張が生まれます。
しかし、これも解決法は単純です。
未経験を経験済みにして慣れる。これを実践しましょう。
養成所などの入所オーディションを受ける場合で実際に考えてみましょう。
人に見られながら演技することを想定して練習しておけば、本番で過度に緊張せずに済みます。
練習していないものを披露するのは自信がないので、過度な緊張に繋がりやすいです。
さらに効果的な事前準備の方法
「②内容を想定して事前準備をする」と「③未経験を本番までに体験しておく」の組み合わせを、本番の前日までにしておくと効果的です。
事前準備を十分に行えば、自信に繋がります。
それにメンタルも安定した状態で本番に挑めます。
本番までにしっかりと準備しておきましょう。
④深呼吸を繰り返して、リラックスする
緊張した身体を正常に戻すには深呼吸がオススメです。
鼻からゆっくりと息を吸って、口からゆっくりと息を吐きましょう。
その際に腹式呼吸だと空気をより深く吸い込めるので、効果が上がります。
心臓の鼓動が段々と緩やかになってくるので、それを目安に続けましょう。
鼓動の速さが落ち着く頃には、気分も落ち着いていると思います。
緊張しているときは呼吸が浅くなり、思考が鈍りやすい状態でもあります。
そんな状態でベストなパフォーマンスをするのは難しいでしょう。
正常な思考力に戻すためにも、深呼吸で脳にたっぷりと酸素を送ってあげるのは効果的です。
⑤自己評価を上げすぎない
人は自己評価の基準に自分の能力が届かないと、なぜ調子が悪いのかと疑問が生まれ、それが原因で緊張を引き起こしてしまいます。
本当に調子が悪いときは仕方ありませんが、調子が悪くもないのに調子が悪いと思ってしまうケースがあります。
それは自分の自己評価を自分の能力値以上で見積もっている場合です。
このケースはかなり多くの人が陥っていると思います。
養成所などですでに演技を披露した経験がある方の中で、毎回実力を発揮できなかったと思っている方は、このケースに当てはまっている可能性があります。
あなたの実力は本当に「あなたが思っているライン」に達していますか?
演技が上手くできた日や滑舌の調子が良かった日を、自分のいつでも出せる実力だと自己評価してしまうと、それを下回ったときに「自分の実力はこんなものじゃない」と感じて、一気に緊張に飲まれる原因になります。
それなら初めから自分の平均はこの程度と理解して、割り切って挑んだ方が緊張せずに済みます。
この考え方の大事な部分は、いくら自己評価を高く持っても、判断されるのは披露した結果の評価であるということです。
あなたが自分を高く評価しようが、低く評価しようが、本番で出せる実力には差がありません。
差が出るのは、緊張しやすくなるかどうかです。
自分の現在の弱点をきちんと認めたほうが、緊張しなくなります。
その結果、自分の今出せる実力をしっかりと出すことができます。
一度、自分の現在の自己評価と実際の能力に差が無いか確認してみるのをオススメします。
客観的に自分の能力を分析したいなら、家族や友人に演技などを見てもらいましょう。
手っ取り早く、現状の自分の能力が理解できますよ。
緊張感で集中力を上げよう【声優のゾーン】
緊張と上手に付き合って、集中力を上げましょう。
緊張はパフォーマンスに悪影響を与えるだけのものではありません。
ほどよい緊張は、「緊張感」を生み、その緊張感が「集中力」を高めてくれます。
つまり、アスリートなどがよく言う「ゾーンに入った状態」です。
驚異的な集中力で、練習の時よりも高いクオリティを出すことが可能な場合もあります。
「120%」とか「火事場の馬鹿力」というのも、本番の緊張感あってのことなんでしょうね。
もちろん、ゾーンの状態へ意識的に持っていくのは難しいですが、緊張に飲まれている状態では絶対にゾーンには入れません。
本番ならではの、高い集中力を手に入れるためにも緊張と上手に付き合っていきましょう。
まとめ
緊張を抑えるやり方、考え方をご紹介しました。
緊張は基本的になくならないものです。
緊張は失敗したくないという気持ちから生まれます。
緊張が全くないということは、失敗しても別に構わないと思っている証拠です。
そこには向上心とか熱意はありません。
声優になりたい、声優を続けたいと本気で思っているうちは、ずっと緊張が付きまとってきます。
しかし、緊張することはあなたが声優の仕事に本気な証拠です。
緊張は「なくすもの」「ダメなもの」と考えるのではなく、上手に付き合うものだと覚えておいてくださいね。